家に飾ってある日本刀 | 日本刀を買い取ってほしいときの注意点とは

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代々続く昔ながらの由緒正しいおうちや、ホテルの玄関先などに日本刀が飾られているのを見たことがある方も多いのではないでしょうか。
そんな日本刀ですが、様々な理由で不要になることもあると思います。

それでは処分に困った日本刀は買い取ってもらえるのでしょうか?
今回は日本刀の買い取りについてご紹介いたします。

日本刀の買い取りに必要な条件とは

登録証の確認

日本刀の登録証【銃砲刀剣類登録証】があるか確認してください。
日本刀を美術品として所持するために極めて重要なものになり、【銃砲刀剣類所持等取締法】という法律で、登録証と日本刀は一緒に保管することが義務付けられています。

また、相続などで譲り受けた場合相続から20日以内に「所有者変更手続き」が必要になります。

登録証がないまま日本刀を所持していると銃刀法違反になり、日本刀を売却することもできません。
速やかに最寄りの警察署の生活安全課に連絡し、指示を仰ぎましょう。
その後、教育委員会の登録審査会により美術品として適しているかどうかを審査され、登録が可能と認められれば登録証が交付されます。

このように、日本刀の所持には登録証が必要不可欠になってきます。
買い取りを希望される際は必ず登録証をご一緒にお持ち込みください。

鑑定証や付属品の有無

鑑定証は公益財団法人日本美術刀剣保存協会が発行したものがあると信頼性が高くなります。
刀剣のランクも記載されるため、売却の際の参考にすることが可能になります。

刀剣のランクは以下の4つのランクに分けることができます。

  1. 特別重要刀剣
  2. 重要刀剣
  3. 特別保存刀剣
  4. 保存刀剣

価値の高い順に並べました。
なお、付属品である刀剣の折紙は昔の鑑定書にあたります。
その他の付属品としては、箱や拵(こしらえ)と呼ばれる外装部分で、鞘、柄、鍔などが上げられます。
また、そのほかに三所物と呼ばれる小柄、笄(こうがい)、目貫が同一の意匠で揃っていると評価が高くなり買い取り額にも影響してきます。

日本刀を高く買い取ってもらうには

日本刀は保存状態の良しあしで買い取り価格に大きな影響が出ます。
高く買い取ってもらうためにも適切な保管をする必要があります。

日本刀の置き方、置く環境に注意する

日本刀を立てかけて置いておくと、刃についている油分が下に流れ溜まってしまうため、保管するときは必ず横向きにして保管します。

また、刀身は必ず白鞘に入れて保管します。
拵の表面には漆が塗ってあるため気密性が高くなっており、刀身が錆びやすくなります。
そのため、長期間保管する場合は漆が塗られていない白鞘に入れるのが最適です。

定期的なメンテナンス

日本刀の刀身が錆びてしまう可能性があるため、定期的なメンテナンスは欠かせないと言えるでしょう。
お手入れする際に重要なのが刀身についている油を切らさないことです。
古い油をふき取り、新しい油を塗ってあげることで錆を防ぐことができます。
最低でも春と秋の2回程度はお手入れしてあげることが理想です。

サビてしまったら研師に依頼する

万が一刀身が錆びてしまったら必ず研師に相談してください。
日本刀は形だけではなく、刃の表面にある紋様も重視されています。
そのため、自分で研いでしまうと紋様がなくなり価値が大きく下がってしまうのです。

日本刀を買い取ってもらう時のチェックポイント

できればなるべく高く買い取ってほしですよね?
日本刀の買い取りについていくつかのチェックポイントがあるのでご紹介します。

作者や流派

日本刀は作者や流派により鼓膜分類されていて、その価値は大きく異なると言われています。
特に知られているのは【吉光】【正宗】【義弘】の3名によって作られた刀は【下三作】と呼ばれ、名高い刀が記録されている享保名物帳では別格として扱われていました。

流派は以下の5つが有名で、これらの流派はまとめて【五箇伝】と呼ばれ、更に流派の中でも細かく分類されており、それぞれ作風が異なるのが特徴です。

  1. 大和伝
  2. 山城伝
  3. 備前伝
  4. 相州伝
  5. 美濃伝

年代

日本刀の年代は4つに分類されています。

  1. 古刀
  2. 新刀
  3. 新々刀
  4. 現代刀

刀剣として最も価値が高いとされているのが古刀で、国宝や重要文化財に多く指定されています。

日本刀の出来具合

切れ味の良さや刀工の格付けで評価されます。
切れ味の評価は「業物」と呼ばれ、切れ味の高い順に4つに分類されます。

  • 最上大業物
  • 大業物
  • 良業物
  • 業物

更に、刀工には「位列(いれつ)」と呼ばれ、評価の高い順に5つに分類されています。

  1. 最上作
  2. 上々作
  3. 上作
  4. 中上作
  5. 中作

他にも刀の出来を評価する基準はありますが、これらに該当している場合は高い評価がつけられ、買い取り価格も高くなりやすい傾向にあります。

保存状態

日本刀の疵や錆はプロでなければきれいに取り除くことができません。
そのため、保存状態として傷や錆がない方が高値で買い取ってもらえる可能性があります。

研師にお願いするのもかなり高くつくので、最初から傷や錆がない状態の方が評価が高くなりやすくなります。

まとめ

日本刀は日本の古き良き伝統を代々伝えている物でもあります。
登録証などは大切に保管、買い取りに出したい時は必ず日本刀と一緒に持ち込むことを覚えておきましょう。